【ホストの足跡】LIPS 世那

いま歌舞伎町の最前線で戦っている人気ホストさんたちの過去をご紹介する人気企画。
外見だけでなく内面や過去を知れば、益々彼らを好きになるはず…おそらく（笑）

OPUST 波風ミナト

スシローのペロペロ少年を笑えない！
バイト時代は悪ノリの日々で…

やりたいことがないから悪ノリをしてしまう⁉

子どもの頃は目立つことが苦手で、母の後ろにばかり隠れる、そんな性格でした。
小学校から中学までは真面目な野球少年。その反動なのかな、高校に入ってから一気にダメな方向に進みましたね。
何がダメかっていうと、学生特有の悪ノリばかりするようになります。

例えば、高校に入ってバイトを始めたのですが、店長が気の弱い人だったので、ずいぶんと好き勝手にやらせてもらいました。
同じバイトに友達も呼んだものだから、もう大変。バカな男子学生が集まったら…そりゃあ、おバカなことしかしませんよね。
田舎のお店なんてお客様が少ないので、暇つぶしと称して、店内でスケボーをしたこともありました。
もちろん、お客様にご迷惑をかけるようなことはしませんでしたが、それでも悪乗りがエスカレートしたこともあって、もし、ネットに挙げられていたら、大変だったかも。
今、スシロー（回転ずし）の醤油ペロペロ少年が大問題になっていますが、僕はあれを全然笑えない。
支配人というお店を仕切る立場になって、改めて申し訳ないなって感じますね。
あの時の店長…今更ながら、ごめんなさい、子ども過ぎました！

高校卒業後は、もともと機械いじりが好きだったので自動車関係の会社に入社。しかも正規社員として。
確かに安定して給料も良かったのですが、仕事が楽しくない。つまり、やりたいことが見つかってなかったんですよ。
上京してデザイン系の専門学校に入ったんですが、そこにいた同級生がホストクラブで働いていたんですよ。
学費の足しにしようと、ホストに興味をもったのがすべての始まりですね。

体験入店を何店舗かしたんですが、どのお店も甘い言葉で「ホスト一本でやろうよ」って誘ってくれました。
でも唯一、水嶋さん（社長）だけが「学校だけは絶対に卒業しておきなよ」って言ってくれたんです。
なぜかその瞬間「この人は信用できる人だ！」って思って、LIPSで働くことにしました。
そしたら、学校が二の次になるほどに、ホストにはまっちゃいました（笑）。
僕は昼職も経験しているので分かりますが、普通のサラリーマンと比べても、ホストは仕事に対しては何倍も本気。
頑張りがお給料に反映されるので、当然ですよね。
優しいし、本気だし、それを見ていて、今まであったホストの悪い印象が一掃されました。

といっても、もともとホストに対して偏見は少なかったんですよね。
なぜなら、うちの父親は「東京に行くなら、ホストでもやって本気で稼いで来い！」って言ってくれるような人なので。
今では、お店のランキングを僕以上にチェックしていて「昇進おめでとう！」とかメールをくれます。
母も母で、買ってほしいバッグの写真をなぜか送ってきたりして……（笑）。
まあ、本気で働く姿を見せるのが、一つの親孝行なのかな、って最近は思うようになっていますね。

支配人という立場を頂いたので、今後は数字で結果を出していくつもりです。
個人としても、LIPSは年間で億を売った人がまだ出ていないので、僕がその第一号になること。
本気になれる仕事があるって、幸せなことですね。
やりたいことがないと悪ノリくらいしかできませんが、やることがあるとそんなことはしない。
…いや、悪ノリは、酔っぱらったらまたしちゃいそうだな（笑）。

SENA HISTORY

10歳　小学校・中学校と野球に専念
17歳　野球をやめて、バイトで悪ノリの日々
18歳　自動車関連の会社に就職
22歳　LIPSに入店。専門学校と両立しながら、ホストで働く
24歳　昇格をして支配人に