【ホストの足跡】CURE 雛形流太|ホスト情報MYHOS（マイホス）

人気ホストの半生を綴る人気企画「足跡」。
今月も改めて人気ホストは、外見だけじゃなく内面も魅力的だと再認識させてくれました。

CURE

東京都新宿区歌舞伎町2-20-9三経75ビル 7階B
TEL:03-5155-2523

奇跡の37歳バンド、バーテンダーそして辿り着いた天職
2度目の挑戦で知るこの仕事の面白さ
- RYUTA HISTORY

奇跡の37歳
バンド、バーテンダーそして辿り着いた天職

　奈良県で生まれ育ち居酒屋でバイトをしていた17歳の時、1つ下の陰キャの男の子からバンドに誘われました。
で、そのままヌルっとバンドをやることになったのですが、そのバンドがなんとビジュアル系。
しかも女形がいないということで、なぜか俺がやることになりました（笑）。
初めてのライブで初めて化粧をして、しかもスカートを穿いて出ることになるとは思ってもいませんでした。
そのバンド活動の拠点は主に大阪だったので、19歳の時に地元を離れ大阪へ。
まだまだバンドだけでは食っていけず、さらに活動にはお金が結構かかってしまいます。
当時は手っ取り早くお金を稼ぐには「ホスト」が常識みたいなもので、俺も例に洩れず大阪でホストデビューを飾ることになりました。

　15年以上前のホスト業界は超体育会系でブラック。殴られるなんて当たり前で、派閥争いも凄まじかったですね。
当時は23時から営業開始で、最後のお客様が帰るまで閉店が出来ず、しかもやっと帰ったと思ったらアフター。
夕方過ぎに開放されても、すぐに次の日の営業準備などがあったので、そのまま店に戻りキッチンで頭を洗い、ソファーで仮眠をとってまた営業。
アフターがない日は先輩がご飯に連れて行ってくれるのですが、いつも後輩2人に対して8人前を頼み、全て食べ切るまで帰れないという食のハラスメントを受けていました（笑）。
最終的にはタッパーを持って行き、先輩が席を外したスキに詰め込んで隠すみたいな。
あとは、お店のトイレに鍵がついていないとか。
鍵があると籠っちゃう人がいるからなのですが、今では考えられませんよね。
そして、ずっと辞めたいと思っていたある日、そのきっかけが突然やってきたのです。

　東京にお店を出店する話が浮上し、俺が進出組に選ばれました。
“これだ！”と思い、すぐにバンドあるから東京には行けない事、そして辞めてバンドに専念したい事を伝え、遂に地獄から脱出できたのです。
ただバンドの方はインディーズ事務所も決まり、ツアーも始まろうとしていたのでちょうど良かったですけどね。

　しかし、バンドは22歳の時に解散。正直に言うとずっとメンバーと俺の“バンドでの将来”に温度差があったんですよね。
武道館を目指そうみたいなノリに冷めていたというか…。
そこからスタジオを飛ばしたり、入り時間に遅れるなど素行の悪さが目立ち始めました。
で、解散後は事務所を辞めて東京に出る決心をしました。
東京であれば旬な情報がいち早く入ってきますし、こっちで新しい仲間とまたバンドでも…と思っていたのですが、そう簡単に事は進まず、結局24歳で音楽から足を洗うことになりました。
ちなみそれまでニート生活をしていて、当時の彼女から「いい加減にしなさい」と怒られ目が覚めました（笑）。

　選んだ道はバーテンダー。モテたいという邪な理由で、六本木のBARで1年ほど働きました。
その時に知り合った中野と渋谷にBARを持っている別のオーナーから誘われて、そちらで店長をやらせていただいたのですが、そこで知ったのは人を抱えることは地獄だということ。
自分自身の面倒を見れない奴の責任なんて取りたくないと心底思いました（笑）。
ちょうどその頃に、大阪時代の後輩からお店を手伝ってくれないかと誘いがあり、待ち合わせのBARへ。
そこで色々話して手伝うことになり、翌日同じBARに行ったのですが閉まってるんですよ。
で、後輩に電話して指定されたお店がA.C.Tで、さらに体入する流れに。
手伝ってほしい仕事はBARではなくホストだったんです（笑）。
しかし、その日の終わり、詐欺かと思うぐらい褒められちゃって、結果、数日後にヌルっと2回目のホストライフがスタートしました（笑）。

2度目の挑戦で知るこの仕事の面白さ

　28歳でホストを再スタートしたわけですが、周りは年下の先輩ばかりで、敬語を使うことに違和感を生意気にも感じ（笑）、「売上で勝ったらタメ口使っていいすか？」と、本当に下から順番に倒していきました。しかし、連勝続きで態度もどんどん増長し調子に乗っていたその月、取締役に完膚なきまで負け、30歳目前でいろんな意味で社会を知りました（笑）。A.C.Tでは結局4年間働かせてもらい、辞めた後は大崎愛海社長に1年間口説かれてOPUSTに入店。コンセプトがしっかり構築されていて、プレイヤー全員にそれが浸透しているだけに、お世辞抜きで働きやすく、居心地が抜群に良いんですよ。現在のキュアはオーパストとは全くコンセプトが異なり、歳が一回り近く離れているスタッフがいて最初は戸惑いましたが、オーパストで得たホストの楽しさ知るKEYと俺がいるので、それを下の子たちに浸透出来るようにしていきたいですね。8月で37歳を迎え、来年は歌舞伎に来て10年になります。飽きるまでホストをやろうと思っているのですが、困ったことに飽きる気配が全くないんです（笑）。