売れっ子ホストたちの“しくじり列伝“〜失敗から学んだ○○〜　ALPHABET 森永ここあ

いま歌舞伎で確固たる地位を築き、各お店で不動の地位を確立している超売れっ子ホストたち。
そんな彼らであっても、過去には様々な失敗経験があるんです。
そういった失敗から学んできたことで自分を成長させてきて今があるということ。
すんごい真面目なものから、クズまっしぐらなエピソードまで用意！さぁ笑ってやって下さい！

【EP01】エグい言い間違えで場の空気を凍りつかせる

つい最近の話なんですが、ミーティング中に下の子がちょっと生意気な発言をしたんですね。

普段は受け流すような事なんですが、その日はなんかイライラしていて、つい怒ってしまったんです。

「お前ちょっと待て。それは今言うことではない」などと、その子を叱りつけました。

その場の雰囲気はみんなシーンとなっていて、最後に「そういった一言がみんなのドキを下げるんだ！」って言い放ったんです。

するとその子も含めみんながキョトン顔に。するとイー（いおん）さんから「ここ（ここあ）、多分それ士気」と。

士と土を間違えた挙句、最悪のタイミングで全員に聞こえるように発してしまいました。

しかし、その場の空気感は笑える状況じゃありません。なので僕はイーさんに「今言うことじゃない！」って逆ギレ。

もう全てが最悪でした（笑）。

もう1つはシャンパンコールの時。

その子は僕が本担なのですが、サブ担の方がイケメンと日頃から言われていたので、シャンパンコールでマイクが回ってきた時にカッコイイ台詞で決めてやろうと目論んでいました。

そしてその時が来たんです。

「サブ担のことばっかり言いやがって。それってかなりギャラクシーだわ」と。

なぜか静寂が訪れました。

すると耳元で零が「おそらくギャラクシーではなくジェラシーです」と。

もはや後には引けません。そして零に言ってやりました「今言うことじゃない！」ってね。

生姜焼きを
なましょうがやき
って言うストーリーもあります。

— いおん@経営者1年生(本当は4年目) (@10n1210) June 9, 2021

morinaga教訓

●そういった言い間違いも含めて愛されているんだろうな

【EP02】エースとアイドルと700万のギャンブル

誰にも話したことのない7年前の話です。

当時一緒に住んでいたエースの子がいました。あっ今はいませんよ（笑）。

同時期に某アイドルの子と知り合うことがあって、22歳の僕はかなり舞い上がっていました。

そのアイドルとは連絡するだけの関係だったのですが、ある日エースの子が三泊四日で出張することになったのです。

僕の中の天使と悪魔が囁きます。

天使「エースの子が可哀想だよ」

悪魔「ここの家賃は誰が払っている？食費も光熱費もお前だろ？この家で何をしようが自由だ！それにこの先アイドルと出会うなんてことあるのか？」と。

悪魔の圧勝でした。

当時の家はセキュリティーがしっかりしていて、合鍵も渡してなく、鍵はポストに入れていたので何も心配していなかったんです。

それに三泊四日なので、前日にアイドルを帰してしまえば何も問題ないと思っていました。

3日後、インターホンが鳴ります。

そこには明日帰ってくるはずのエースの姿がモニターに写っていました。

そう舞い上がっていた僕は日にちを1日間違えていたのです。

しかし、まだ居留守が使えると踏んでダンマリを決め込みました。

しかし15分後、今度は玄関のノブがガチャガチャと。恐る恐る覗き穴から見ているとそこにはエースの子が。

人生初めてのパニック。

アイドルはベッド、玄関の外にはエースと絶体絶命のピンチでした。

とりあえず鍵を開けて「どうやって入ってきたの？」と聞くと「ポストの隙間から手を入れたら鍵が取れた」

終わった…。

一旦扉を閉めてまた鍵をかけました。

何を思ったのか僕はアイドルに「いまストーカーっぽい子が来ちゃって話をつけてくるから、その間に急いで家から出てくれる。キミも危ない」とクズ発言をかましてしまったのです。

そしてエースの子には「洗剤なくなったからドンキ行こう」と半ば無理やり外に連れ出しました。

とりあえずドンキで必要のない洗剤を購入し、無駄にいろんな商品を見て時間を稼ぎ、祈るは家にアイドルはいないこと。

そして家に着き祈る思いで扉を開けると、そこにアイドルはいませんでした。

ホッと一息つくとその子から「さっきレインボーの靴あったよね？」と一言。

続いて「誰か来てたの？」。

完璧に終わった。

とりあえずタバコに火を点け、頭をフル回転させて考えました。

いつか先輩が言っていた「ホストはギャンブルだ。時には突き放すのも必要」という言葉を思い出し、思い切って彼女に「来てたよ」と告げたのです。

すると泣きながらベッドの方に行ってしまいました。

バースデー貯金で貯めていた700万をその子に渡し「このお金はキミのだから好きに使って。そしてサヨウナラ」と言ってその場を後にしようとしたら、彼女が「700万なんて私使えない！そんな事言わないで！」後ろから抱きついてきました。

その時、心の中で「勝った！」と。

無事にその月に1000万プレイヤーの仲間入りを果たすことが出来ました。

いや〜クズだったわ〜僕。

morinaga教訓

●人は本当に追い込まれると頭の中が真っ白になるらしい。それにしてもよく乗り切ったわ