【身の毛もよだつ最恐話15選】誰かに話したくなる！現役ホストが体験した怖い話⑬

夏の風物詩といえば怪談。
今夏もMYHOSでは、現役ホストから集めた選りすぐりの恐怖体験記を紹介していきます。
結局、1番恐いのは人間だよね…

「やられたらやり返す」

ALPHABET 麻倉 葉

あれはまだ僕が学生で、バイトとしてホストをやり始めた時のこと。

終電で帰ろうと駅に向かう途中、突然「ふざけんなよっ」という男性の声が聞こえてきました。
恐る恐る、その声のした方を見てみると、ホストらしき人が女性を罵倒しながら蹴っていたのです。
深夜に公共の場で、しかも女性を容赦なく蹴るその姿にドン引きし、同時に歌舞伎町の怖さを知りました。
絶対に俺はああいう男にはならないと誓ったのもこの時です。

そして、数週間後。
その日は始発帰りで、空が明るくなっていた朝に駅へいつものように向かっていると「テメー、マジで殺すぞ」というとんでもないワードが耳に飛び込んできたのです。
しかも女性の声で。
興味本位でそちらに目をやると、数週間前に蹴られていた女性が、今度は逆に男の方をボコボコにしていたのです。
男はひたすら謝っていますが、そんなことはお構いなしに殴る蹴る。
このままだと、見ているこっちにも飛び火しそうな勢いだったので、さっさとその場を離れることにしたのです。

心底、この街や人間の本性に恐怖を感じました。